YU想

あなたを想い、あなたに想いを伝えられる、私でありたい。特撮感想や、自作小説、体験談などを、投稿しています。楽しんでいただけたら、幸いです。        無断転載、厳禁です。

創作小説・「ハナすなよ~」パート1

あらすじ

弟・ダガ―ギンに呼び出された、次期国王であり、彼の兄・ランスロットは、崖に追い詰められていた。だが、うっかり足を滑らせてしまったダガ―ギンは、ランスロットと救助を待つことに。

 

今日は、王位継承の日。式が始まるのを、今か今かと皆がそわそわしている。だが、肝心の主役である、次期国王・ランスロットと、その弟・ダガ―ギンが姿を現さない。何か、あったのだろうかと、配下の者達は心配していた。

 

ダガ―ギンから、決闘の申し出を受けたランスロットは、決戦地となる崖に来ていた。話し合いでは、どうにもならないことが、分かっていたランスロットは黙って決闘に応じる。激しい剣のぶつかり合いの中、ダガ―ギンが放り投げた石から放たれた、強烈な光に目がくらみ、ランスロットは追い込まれてしまった。崖から落とされ、右腕だけで落ちないように踏ん張るランスロット、彼を見下すダガ―ギン。

「こうなることは、分かっていただろランスロット。父上は、何故か俺よりも力の劣るお前を、次期国王に選んだ。俺は、それが許せない。最も強い人間が、人間こそが、王に相応しいはずだ」

ランスロットの腕を踏みしめるダガ―ギン、顔をゆがめながらランスロットは語る。

「どこの誰かとも知らぬ奴に倒されるより、お前に倒された方が幸せかもな。お前に倒され、お前が立てた墓で眠り、お前が導く国を見守る…そんな生き方も、ありかもしれない。」

彼の言葉が、より一層ダガーギンを怒らせた。腕をより強く、踏みにじるダガ―ギン。

「こんな時まで、そんなことを…恨み言の一つも言えないのか!!」

勢いをつけようと、足を上げるダガ―ギン。そこに風が吹き、マントが揺れ、バランスを崩したダガ―ギンは、転落してしまった。

 

あらぁぁぁぁぁ…

 

転落するダガ―ギンの左手を掴む者が居た。勿論、ランスロットだ。

「兄者…なぜ、俺を」

「兄が弟を助けることに、理由なんぞ要らぬ」

ランスロットの言葉に、ダガ―ギンは黙り込んでしまった。

続く…