
日本誕生
作者から読者へ
「大長編ドラえもん」シリーズは、「のび太の日本誕生」で記念すべき10周年をむかえました。このシリーズは「長編」ということで、ふだんの短編作品ではできなかったスケールの大きな冒険をくりひろげてきました。今回は、何万年もの大昔、原始人たちのいる石器時代へタイムマシンで旅に出ます。ドラえもん達の夢と冒険は、ますます大きく広がっていきます。活躍にご期待ください。
藤子F先生、ありがとうございました。
あらすじ
様々な理由で、家出を決意したのび太達。しかし、現代の日本では、ほとんどの土地が、国か誰かの所有物となっていた。不満を述べるスネ夫の発言を聞き、閃いたのび太は、誰も人が居なかった時代で、自分達だけのパラダイスを作ることを提案する。原始時代での生活を謳歌する一同。そんな中、時空を超えて現代に現れた、本物の原始人・ククルと遭遇する。
大雑把な感想
9作目なのに、十周年!?と思われたでしょうが、実は藤子F先生が、病気療養中に制作された大長編もあるから、なんですよね。その作品も、気に入られていたそうです。
やっぱり、原作者から作品を預かるのだから、良い物を作らないといけませんよね。
旧作の方ですが、アニメ版を何度も借りるぐらい、お気に入りの作品です。原始時代での生活には、ロマンがありますし、のび太君の大逆転が見ていて爽快なんですよね。
リメイク版は、母親達にもスポットが当てられていたり、ドラえもんがギガゾンビに一矢報いたり、違った良さがあるので、見比べて楽しむのも、良いですね。
敵
精霊大王・ギガゾンビ
原始時代の、インチキ呪い師化と思いきや…何と正体は、二十三世紀からやって来た未来人。ドラえもんの道具を完封し、まるで歯が立たないという強敵ぶり。のび太の活躍でドラえもん達が解放され、手下のツチダマを封じる等、のび太達も活躍はしていましたが、タイムパトロールが片付けてくれたので、そこが物足りないという意見も、理解できます。
やっぱこれだね♪秘密道具
原始時代を、パラダイスにするなら
・らくらくシャベル
豆腐やプリンのように、堅い土を掘ることが出来る。洞窟を作り、自然の要塞を作ったのは、喧嘩…いや建設大臣・ジャイアン。
・花ぞのボンベ
ガスを噴射し、辺り一面をお花畑にする。環境大臣・しずちゃんが担当。
・畑のレストラン
デカい大根みたいな植物が育つ。真っ二つに割れ、中には料理が入っている。畑を築いたのは、農林大臣・スネちゃま。
・クローニングエッグ
中に「動物の遺伝子アンプル」を差し込むことで、動物を誕生させる。担当はペット大臣・のび太。発想力から、アンプルの組み合わせで幻獣、ペガサス・ドラゴン・グリフォンを生み出すが、現代では一緒に暮らせないという、悲しい欠点があった。
んまぁ、何を作ってもママは、面倒を見ることを、許さないでしょうが。
推し!名場面
暗闇族、ギガゾンビに怯え、のび太達の協力を拒むククル。だが、ドラえもんがその力を見せ、スネ夫達が後押しすることで、協力する覚悟を決める。
大切だから遠ざけるのではなく、大切だからこそ、一緒に居たいし、戦いたい。
たまらんぜ。
フフフなしずちゃん
ククルを介抱し、悪夢にうなされ怯える彼に、優しく温かいスープを差し出す、女神のような姿を見せた。ドラのび大活躍の影響で、活躍が少なめ。
ゲストを語ろう

第一部ラスボス、ツチダマ
衝撃波を出し、ドラえもん達を攻撃した土偶。不思議な土偶だと、不可解に思ったドラえもんは、現代に持ち帰り解析。そして、粉々にしても復活する、形状記憶セラミックで出来ていることが判明する。壊すことが出来ない強敵に、ドラえもんは動きを封じることで、勝利した。